音楽雑記   

気になるあの音楽と作曲者にまつわる私的見解を、いろいろと書き留めてみました。

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作曲     湖畔にて 2005/12/04  
    UPによせて

 サイト開設3周年記念となる曲になった。記念なんだからもっと派手に……とも思ったが、ちょうど曲想が固まっていたのがこれだったため、この曲を記念作品とした。

 なぜ湖か。それは湖が静かな水辺をイメージさせるものだったから。そして森の中、鳥のさえずりを舞台にしたかったから。
 聞いていただくと気づく方も多いと思うが、曲の終わり部分。これは鳥の鳴き声にしたつもりである(湖畔の鳥といえばあの鳥)。小鳥が飛び去っていく。そんな感じが伝わったらいいのだが……。



サントラ(ドラマ)     女王の教室 2005/09/20  
    よかったと思う、このドラマ。

 日本テレビの土曜9時からやっていた05年夏のドラマ「女王の教室」の音楽は、シンプルで耳当たりが良く、印象深いものだった。
 私の好きなピアノが多く使われていたことが嬉しい。他の楽器と併せて同じテーマ曲を姿を変えて聞かせてくれた。その姿は幾通りもあった。
 ひとつのドラマのBGMとしては、同じテーマの曲をいろんなシーンのために編曲しなおすことは当たり前のことかもしれない。しかしそのためには元になる曲がデキのいい曲でなければ、いろんな表情にはならないだろう。時には楽しく、時には切なく。私もそんな曲を作ることを目指したい。
 ついつい何曲もMIDI作成してしまったが、著作権の関係で私のサイトに発表できないのが残念である。プリントアウトした楽譜は娘が喜んで使ってくれているから、全くのムダではなかったと言えるだろう。



サントラ(映画)     南極物語 2005/06/11  
    タロ! ジロ!

 私が初めて感動した映画音楽。それが南極物語のテーマ曲である、と記憶している。1983年の作品。
 かなり前列に座って、画面が目の前に広がり首が疲れた覚えもある。

 音楽はヴァンゲリス。「炎のランナー」などを担当したギリシャ出身のシンセ音楽第一人者。
 タロとジロが南極を走る姿にあわせてそのテーマ曲が流れる。ビビビッと鳥肌が立つ。涙さえ誘う。幼い私の心をまさに捉まえ揺さぶった。
 ストーリーにも感動したが、音楽の貢献度というのは計り知れないと感じずにはいられなかった。その後この曲を超えるものには多く出会っていない。私にシンセサイザーというものを強く印象付けた作品であった。

 蛇足だが、私の姉は映画公開の何年後かに北海道へ旅行した際、タロとジロのどちらかは忘れてしまったが、主役を演じた犬に会ってきた。過酷な撮影を終えて余生を過ごす彼らに会って、記念写真を撮ってきていた。うらやましい……。



作曲     海駆ける風 2005/05/20  
    UPによせて

 今回は、ハープとシンセの音源を使ってみた。毎度思うことだが、曲の表情をデータ化するのは私にとって至難の業だ。あるMIDI音楽のサイトでは、音符ひとつひとつに対して細かくデータを入力しているとあった。同じ4分音符でも強さや長さを微妙に変えるのだと。するとコンピュータ臭さが無くなり、生演奏の録音なのでは?と感じさせるのだと。
 私の曲は短いほうだが、それでもオタマジャクシひとつひとつを変化させるとは、気が遠くなりそうな作業だ。でもそれこそがこだわりか、とも思う。

 さて「海駆ける風」である。
 これは1年以上前からピアノ前で出来上がっていた。やっとデータ化した曲のひとつだ。

 海は広大に横たわっている。その表面を風が駆け抜ける。どこまでもこどまでも。
 地上に立ちどまっている私達にとって、「風が吹いた」というのは一瞬であることが多い。吹き続けている風の時もあるが、それはちょっと置いておく。「風が吹いた」時の風そのものはどうだろう。風は一瞬で私達をすり抜けていくが、風はいつまで風でいるのだろう。
 ひょっとしたら何mかで消えてしまうのか? それとも何万kmも吹き進んでいるのだろうか。
 気象の知識が乏しくて詳しくはわからないが、「この海の終わりまで」なんて気持ちの風がいたならば、その長い旅にアクシデントも起こるだろう。そして終わりもあるのだろうか。
 そんなことを思い巡らせながら聞いてもらえたらサイコーである。



作曲     ジョリーとお散歩 2005/04/17  
    UPによせて

 私の愛犬ジョリーに捧げる曲。
 2005年4月25日に11歳8ヶ月で永眠したジョリー。幼い日の彼と散歩しているときに思いついた歌をそのままデータ化してみた。
 当初、ジョリーとの散歩はウキウキのしどおしだった。後に大きく成長してからは、いろいろと周囲に気を配りながらの散歩であったが、幼くまだ小さかった彼との散歩は私にとって最高の時間といえた。
 そんな気持ちからか、最初のフレーズは瞬く間に完成して、その後も変わることはなかった。中間部は試行錯誤した記憶がある。どこかで聞いたことのあるフレーズのような気がしてしかたなく、今でもその感覚は拭い去れない。他の曲でも同様だが、もし、原曲があるぞ、とお気づきなったらぜひ教えていただきたい。それは私の作曲力の不足なのだし、原曲に迷惑をかけるかもしれないのだから対処方法を考える必要があるのだ。
 この曲はいままで作曲した曲のなかで、最もその点を心配している曲でもある。



サントラ(映画)     オペラ座の怪人 2005/03/30  
    ブラボー、ブラボー

 先日、久しぶりに映画館で映画を観た。オペラ座の怪人『The PHANTOM of OPERA』である。
 ハリウッドが見せる豪華なオペラ座の舞台大道具もスゴイのだが、圧巻は主演3人の吹き替えなしの歌。ファントム役のジェラルド・バトラーなんて、「レイダース2」に出ていたあのムキムキの人でしょ? なのにその甘く切なく深い歌声はどこから??? と、ハリウッド俳優の芸の奥行きの深さを見せつけられた思いをかみ締めている。

 圧倒的な迫力を音楽で語りかけてくる。ストーリーを少々端折っている感はあったが、そんなことは抜きにしてひたすら歌を堪能できる映画だった。戸田奈津子さんの翻訳もよかった。私は胸にグッときてラウル同様に涙した。

 私は映画館に行く機会がなかなか持てないので、家のテレビで鑑賞することが多いのだが、この「オペラ座の怪人」はぜひ映画館で観ることをお勧めする。家で観るのであれば、必ず大音量、もしくはヘッドフォン使用での鑑賞がお勧めである。



アーティスト     川井郁子 2005/02/04  
    情熱的なミューズ

 写真エッセイが出版されたことを知って本屋へ行くと、音楽コーナーに赤いドレスを身にまとってバイオリンを弾く川井さんが平積みされていた。さっそく購入。
 さほど分厚くもなく、写真ばかりというわけでもなく。写真は、幼少時から学生時代のものやスタジオでのスナップ、ドレスアップした姿など、秘蔵写真っぽいものまで収録されていた。エッセイは、幼い頃からのバイオリンとの歩みと、現在抱いている人生や物事に対しての思いというか考え方が綴られていた。
 川井さんの音楽は情熱的である。文章もしかり。このひとの底は知れないな、と感じた。
 本文中で自らの表現したい音楽への思いを「マグマ」に例えていた。マグマが地中で渦巻いているように、自らの音楽も言葉では言い表せない熱いものに突き動かされているのだと。
 驚いた。まさか「マグマ」とは。私の想像なんて軽く飛び越えてしまっている。本当に熱いひとだ。

 そして川井さんが司会を務める番組「ミューズの楽譜」を何回か視聴した。ほんとうは毎回見たいのだが夜10時54分からという時間に負けて、ほとんどを見逃している。
 その何回かの視聴だけでも感じられたのが、川井さんの前向きさというか、なんでも吸収しようという貪欲さというか、とにかく毎回のゲストのトークを全身全霊を傾けて聞いている感じがするのだ。興味津々とでもいうのだろうか、それでも品を保っているあたりは彼女特有のオーラのせいだろう。
 番組ラスト前にゲストとの共演があり、それもまた、クラッシックのみならず、いろんなジャンルを越えた音楽を創作している川井さんらしい演奏スタイルを見ることができるチャンスでもある。演奏する姿はしなやか。曲の雰囲気にのって体を揺らし、弓なりになり、川井さんの「マグマ」を垣間見るような気がする。
 川井さんは演奏するときに少しだけ口を開いていることに気が付いた。クセだろうか。いつもではないのかもしれないが、歯を食いしばって演奏しているところは未だ拝見していない。しかしその口元は微笑んでいるようにも見え、吐息を感じさせるようにも思える。能面と同じ効果だろうか、ライトの当たり具合からいろんな表情に見えるのかもしれない。

 実は女優としても出演したこともある川井さん。過去の様々な経験が、川井さんの創作する曲に何らかの影響を与え、これからの川井さんを作る糧となっていくのだろう。
 これからも注目していたいアーティストである。



作曲     クリスマスベル 2004/12/19  
    UPによせて

 『クリスマスベル』は、かの有名な「ジングルベル」の出だしの1小節を拝借して作った曲である。クリスマス曲といえば……と考えた中で、私が最初に思いついた曲だった。かなり明るくハイテンションな曲調である「ジングルベル」を私なりにイメージしなおしたのが『クリスマスベル』である。
 もともとはアメリカ民謡で、そり遊びの歌といわれている「ジングルベル」だが、『クリスマスベル』はどんなシーンを想像できるだろうか。聞いた人によって様々だと思うが、楽しいシーンではあるだろうと予想される。またそう期待したい。

 現在の私の場合、作曲をして楽譜にする前に、何度も何度も口ずさんでみることにしている。記憶による鼻歌は、時には全く違う曲へと変わってしまうこともある。それでいいと思っている。耳に残る曲というのは、覚えやすい曲ともいえるのではないだろうか。
 何度でも鼻歌で歌って曲が固まってきたら、もういちどピアノに向かってそれから楽譜にする。そんな工程で作っている曲たちを、将来は違う作り方をするかもしれないけれど、今は今の私として残しておきたいものである。



作曲     音楽の神様 2004/12/08  
    舞い降りる瞬間

 モノを創造するにあたって、音楽でも小説でも、「こんなことが表現したい」という気持ちが必要になるだろう。気持ちがモノを創る。
 創作の神様。例えば小説を書いていて行き詰まった時、小説(もの書き)の神様が舞い降りて……、なんてことは、書いたことのあるヒトなら思い当たるだろう。音楽でも同じだと、私は最近知った。

 以前、私の妹が学校で音楽の授業の中で作曲を課題とされていたことがあった。普通科の高校生にしては難儀なことだと思っていたが、妹はなんとか創り上げていた。
 後日、妹に問うたことがある。「どうやって創ったの?」と。妹はフルート吹きだったが、楽典などは本腰で学んだことなどなかった。妹がなんと答えたかは忘れてしまったが、細かい知識が無くても曲は創れる、と私なりに納得したことは覚えている。

 私なんかが作曲なんかできるんかいな。と思って、いや、作ろうとして作れなかった時のことを恐れて作らなかった、というほうが正解か。とにかく、コピーはしても作曲はしなかった私が、現時点で作曲を楽しんでいる。ピアノの前に座り、なんとなく鍵盤に指を乗せる。2,3個の音を出してみる。すると、その続きがフワ〜ッと浮かぶというか、幻聴のように聞こえてくるときもあれば、何にも響かないこともある。
 この浮かんでくる……というのが、音楽の神様が舞い降りた瞬間なのだろうと思う。作曲のノウハウは必ずしも重要ではなくて、気持ちを言葉にするのと同じように、気持ちを音に変える作業。それが私にとっての作曲なのだ、というのが、今の私の認識だ。
 
 



ピアノ     ピアノソナタ14番 月光 2004/11/27  
    3連符は永遠の意味?

 ベートーベンのピアノソナタ14番「月光Op.27-No.2」の第1楽章、その右手はずっと3連符を弾き続けている。最初から終わりまでずっと。
 なぜか。
 私は考えた。HP上の「風の広場」に同名タイトルのファン小説を書いたときに、これだ!と思う自分なりの答えを見つけた。
 満月の夜、月の光は煌々と私を照らす。夜道を歩くと、街灯も私を照らす。このふたつの灯りを比べると、決定的な違いがあることに気付く。影だ。
 街灯が映す私の影は、私が歩くとその長さや向きを変えていく。しかし月が映す私の影は、どんなに私が歩いても走っても、同じ長さ同じ向きで変わることなく私に寄り添ってくる。なんとも温かい気持ちになる。変わらず自分を照らしている月。
 ベートーベンは、教え子のジュリエッタという伯爵令嬢に恋をして、この曲を捧げた。
「ずっと照らし続けている、ずっとあなたを愛しているよ、ずっとずっと…」
 そんな気持ちがベートーヴェンにこの曲を作らせたんだろうなぁ…きっと。などと思ったのだ。

 まぁ、こんな解釈はとっくに誰かがちゃんと発表してるんだろうなぁとも思うけれど、せっかく自分で気付いたので書き留めておくことにした。
 それにしても「月光のようだ」とコメントしたレルシュターブはさすが詩人だけあって、いいセンスしてるなぁ。




ピアノ     楽譜を読む 2004/11/15  
    弾けなくても読む

 私は、専門的に音楽を学んだことはほとんど無い。ピアノの習い事と、学生時代に1年間だけ簡単な楽典を学んだだけだ。
 それでも音楽はいつも私の身近にあったし、今でもいろんなジャンルを聞く。
 最近ハマっていること。それは自分では弾けない曲の楽譜を見ながらその曲を聞くこと。
 これが結構楽しい。おお!こんな音符の並びだったのか! と驚くことしきりである。
 ちょっと前は、ベートーベンのピアノソナタ14番「月光」の特に第3楽章をよく聞きながら楽譜を読んだ。
 最近は、同じくベートーベンのピアノソナタ21番「ワルトシュタイン」をよく読んでいる。
 「楽譜を読む」というと、本来は作曲者の意図を汲み取ったりとか、奏法を読み取ったりするときに使う言葉なのかもしれないが、なにしろ私は専門知識があまりないので、本を読むように「楽譜を読む」とかっこよく言ってみたい、などと思ってしまうのである。
 しかしピアノは大譜表の2段だけだけれど、交響曲の場合はどうなるのだろうか。10段以上になるのだろうから、一度に読むことなんてできるのだろうか。そう考えるとオーケストラの指揮者というのは、まったくもってスゴイ人である。



総記     私の好きな音楽 2004/11/10  
    気持ちのいい曲

 私の好きな音楽。
 なんだろう。「よく聴く曲」ということだろうか。だとしたら、今は「ベート−ヴェンのピアノ曲」ということになるのかな。
 でも、私は実にイロイロな音楽を聴く。
 ベートーヴェン、バッハ、ジョージ・ウィンストンなどのピアノ曲やヴァイオリンの川井郁子、チェロの溝口肇、などなど。
 そして、B’z、Gakct、アルフィー、尾崎豊、中島みゆき、辛島美登里、などなど。
 洋楽は、スティング、ボン・ジョヴィ、シカゴ、TOTO、などなど。
 他にも、アニメの曲は歌からBGMまで聴く。

 要するに、「良いなぁ」と感じた曲はいろいろと聴くのだ。広く浅くとでも言うのだろうか。まぁ、そんな聴き方もアリ、ということで。




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